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zoom RSS ソニーのあり得ないサイズのフルサイズCMOS開発秘話

<<   作成日時 : 2008/10/30 23:11   >>

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 「35mmフルサイズCMOS、半導体の開発者からするとあり得ないサイズなのです。」という答えがユニークな、ソニーのフルサイズCMOS開発者のおはなしは、その開発の苦労を物語っていました。サイズを大きくするということはそう単純なことではないのだということがよくわかるインタビュー記事がありました。

 半導体開発者からすると「あり得ないサイズ」というカメラ用のフルサイズセンサーの開発者インタビューがデジカメWatchに掲載されていました。取材に答えたのは、ソニーの半導体事業本部イメージセンサ事業部第1設計部CIS設計2課の宇井博貴統括課長と半導体事業本部セミコンダクタテクノロジー開発部門イメージャプロセス2部開発1課の蛯子芳樹氏で冒頭の答えはその開発の難易度を聞かれてのものでした。

「まずはこの35mmフルサイズCMOS、半導体の開発者からするとあり得ないサイズなのです。このサイズにまずみんな驚きます。製造を均一にできるかなど、かなり苦労がありますね。半導体はふつう、サイズをだんだん小さくしていくものなのですが、撮像素子の場合、大きさそのものに付加価値があるので、逆になるんですね。液晶テレビと似ていますよね。大きさでお金を払ってもらえるという・・・」

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実際に製造するにあたっては工程精度の管理に苦労しましたと語り、

「サイズが大きくなればなるほど、加工精度がシビアになってきます。ほんの少しの製造のばらつきがデバイス特性に大きく影響してきますので、加工精度をキッチリ確保するために、製造技術の管理にかなり苦労しました」サイズが大きくなると素人の想像を超えた加工精度が求められるようです。

興味深かったのはソニーのレンズとのマッチングを聞かれたくだりで、

「センサーを開発するときは、センサー性能の最適化という観点から、できるだけ極端な条件を満たすような光学設計をしています。ですので、メーカーが変わったとしても対応できると思っています」と、他社がこのフルサイズセンサーを使っても問題ないということを暗にアピールしている点でした。

 なぜこの部分が興味深かったのかというと、つい最近のうわさでソニーはこの24MPセンサーを他社に販売しないといううわさが流れたことにあります。

 その内容はソニーはα900の24MPセンサーを誰にも販売しないだろう。これはソニーのマーケットシェアを確立するため。このことはニコンが12MP以上の画素のセンサーを選択できないかもしれないことを意味し高画素機を出すには中判にいくしかない。というもので、今回のインタビューを読むとこのうわさはないなと思えてきます。

 インタビューはこのうわさが流れる前のものですし、ソニーではこのフルサイズセンサーを発表当時から汎用と位置付け一般に販売する体制で発表していました。「メーカーが変わったとしても対応できると思っています」ということで今後このセンサーを使うメーカーがどこから登場するのか楽しみな感じです。

αレンズとのマッチングに関しては、

「同じαマウントでも、ものすごいレンズの種類があるのです。そうすると、基本的に、なんでもこい、という勢いで作らないと結局は対応できません。もちろん、α900に搭載する撮像素子を作るにあたっては、過去のαレンズ群すべて問題なし、という確認を取っています」

事業部が違えば販売するのは自社のカメラ部門でも他社のカメラメーカーでも一緒とするソニーの半導体事業部門ですがそのあたりについては、

「くわしい経緯はお話ししにくいのですが、やはり近いところにいて、密に会話できますので、それはお互いやりやすい点です。ただ、われわれとしては、ほかのお客さまもいますので、もちろん、どのお客さまに対しても同様に精一杯対応させていただいてますし、そういう意味ではいっしょといえばいっしょなのですが、やはり社内というのはより近い関係でいますので、その点では会話しやすいと思います」

どのお客さまに対しても同様に精一杯対応させていただいてますということで、ほかのお客さんも安心ということのようです。

今後の展開について画素数の増加やセンサーの大判化の可能性について聞かれ、

「今回も高性能なフルサイズセンサーを完成させたという自負がありますが、今後ももっともっと性能の高いセンサーを作りたいですね。S/N比をもっと高めたい。高感度の画質をもっともっと向上させたいですね」

画素数については、

「どうでしょうね。それは答えるのが難しい質問ですね。われわれとしては市場が決めるものだと思っています。やはり自分の作りたいものを作っているというのも自己満足になってしまうので、世の中のユーザーの皆さまに満足していただけるようなものを作る。画素数がもっと多いのがほしいということであれば作っていきますし、画素数はもういいから、もうちょっと画素に余裕のあるものがほしい、という声があればそういったものにも対応していきます」

ということで、ニーズしだいということでしょうか。画素数の少ないフルサイズセンサーの可能性も聞かれ、

「もちろん、そういったご要望があれば、検討させていただきます」とこれもニーズしだいなのでしょうか。

35mmサイズ以上のセンサーの可能性については、

「需要があれば検討します。ですが、CMOSセンサーはカメラに搭載されるものですので、フォーマットを外れるようなデバイスを作っても意味がありません。そこは需要があってキチンとビジネスが成り立つのであれば、もちろん検討させていただきます」と、これもニーズしだいということのようでした。

 ここでは深くふれませんでしたが、インタビューではその開発の苦労についてもかなり詳しくはなされていて、ソニーといえどもフルサイズセンサーの開発はそう簡単なものではなかったということがよくわかりました。


【資料】
デジカメWatch
【インタビュー】ソニーα900の2,460万画素フルサイズCMOSセンサー
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2008/10/28/9483.html

【資料】
SONY
Corporate Information 報道資料
35mmフルサイズで有効2481万画素と高速読み出しを実現
デジタル一眼レフカメラ向けCMOSイメージセンサー 開発
全画素読み出し性能 6.3フレーム/秒
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200801/08-010/

APS-Cサイズで業界最多の有効1247万画素を実現、
デジタル一眼レフカメラ向けCMOSイメージセンサーを製品化
独自回路による列並列A/D変換方式で秒間約10フレームの高速撮像とノイズが少ない高画質を実現
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200708/07-072/index.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
僕もこのインタビュー記事を読みました。ソニー担当者の自信に満ちたコメント、そのときの余裕の笑顔までもが浮かんできますね。
さて問題はニコンです。これから先どんな展開が待っているのでしょう。期待と不安が半々で、ニコンファンとしてなんともムズムズな年の暮れになりそうな予感です。
純米吟醸
2008/11/01 21:47
純米吟醸さんこんにちは!
そうですね。かなり苦労された開発のようでした。
その上での実用化ですからうれしいのだと思います。
さてニコンです。ニコンは高画素のプロ機ではこの撮像素子をどのようにニコンチューンで変えて載せてくるのか。うわさではそういう流れになっているようですので同じような画素数でもニコンならではのフレーバーを効かせて開発しているのではないかと想像しています。うわさでは12月ということになっていますので楽しみに待ちたいと思います!
blog管理
2008/11/02 22:15
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