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zoom RSS ボケ味を追求した中望遠レンズ!あぶない読みものがまた

<<   作成日時 : 2007/08/02 22:31   >>

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 ずいぶん更新されていなかった、『ニッコール千夜一夜物語』でしたが、7月になってやっと新しいおはなしが掲載されました。これは、読むとそのレンズが欲しくなるという、非常に危険な読みもので、今回のおはなしもその例にもれず、とても興味深い内容で危険なことを改めて認識する結果となりました。

 ニコンのホームページに掲載されている、ニッコール千夜一夜物語はもとはニッコールクラブの会報誌に掲載されているものをホームページ用に増補改稿して改めて掲載しているもので、会報誌に掲載が終わったものをのせるために、少し時間差があっての掲載となります。

 今回新たに掲載された、「第三十二夜 Ai AF DC Nikkor135mm F2S」は、2006年9月30日に発行されたニッコールクラブ会報198号に掲載されたもので、タイトルには「ボケ味を追求した中望遠レンズ」とあり、ニコンとしてレンズのボケ味とは、「どんなボケが美しいのか?」という命題から「それを実現するために光学系で何をすればいいのだろう?」と解明していった結果のレンズであるということがよくわかる内容でした。

画像


 このDC 135mmの実現には、AF Nikkor 85mm F1.8Sが密接に関係していることがわかっておもしろかったです。オートフォーカスを実現するにあたってはレンズを動かしてピントを合わせる必要から、新たにレンズの設計にまで踏み込んでピントを合わせるためのレンズの駆動という難問をクリアする必要がうまれ、その効率的なピント合わせのためにリアフォーカスという方式を中望遠にも採用したのでした。そのあたりの事情を一部抜粋すると、

レンズのオートフォーカス化で一番割りを食ったのは大口径中望遠レンズであった。レンズをオートフォーカス化するには、モーターでレンズを駆動しなければならない。そしてそのためには、ピント合わせで動くレンズの重量を出来るだけ軽くする必要がある。(中略)大口径中望遠レンズは、レンズ全体を動かすピント合わせが基本である。レンズの塊のような大口径中望遠レンズを高速に、スムーズに、精度良く動かす手段はなかなか見出されなかったのである。

 ニコンではまだカップリング方式のAFが主流の時代で、ボディ側からだした細いシャフトでレンズを動かしてピントを合わせるということをおこなうために、このような問題がうまれていたのでした。続きを読みましょう。

大きなレンズをどうやって合焦させるかが、まさに設計者にとって大きな重荷になっていたのである。そこに彗星のごとく登場したのがAF Nikkor85mm F1.8S(1988年発売)である。(中略)このレンズは後群だけを動かしてフォーカスすることのできる、いわば「新ガウスタイプ」のレンズで(中略)AF大口径中望遠レンズ開発にとってまさに救世主のような存在だったのである。

 ニコンのレンズでは超望遠やズームレンズでSWM(超音波モーター)の搭載でレンズ内駆動が主流になりつつありますが、単焦点レンズも今後はシャフト駆動という制約から解放されると設計の自由度も上がって、より理想に近いレンズ設計の実現ということになるのでしょうか。SWMは、これはこれでまた制約があるのかな。

 ということで、レンズの塊のような大口径中望遠のピント合わせという難題がクリアできてさらに踏み込んでレンズのボケ味という課題に挑んだのがこのDCレンズでした。レンズの収差がボケ味と密接な関係があるということは、少し写真をやっているかたならご存知のことだと思います。どんな種類の収差が関係するのか、またどのような残存のさせかたでどうなるのか、このDCレンズはボケ味をコントロールすると同時に、なぜソフトフォーカスレンズのようにも使うことができるのか。

 などなど、DCレンズについてこの回を読んでよく理解することができました。一番の「きも」の部分は、ぜひご一読いただいて、ニッコールレンズの奥の深さを堪能してください。あと、もし読まれて危険な目に会われても、このブログでは一切責任をもちませんのであらかじめご了承願います。それにしても、読めばよむほどきになるレンズです。「ニコンの光学設計者はレンズ断面図の美しさを重視している。」こんな文章を読んで、きにならないひとはいないでしょう。

【資料】
ニコンの歴史 ニッコール千夜一夜物語
ニコンを語る上で欠かせない、ニッコールレンズのあれこれ。興味の尽きない
エピソード満載です。
第三十二夜 ボケ味を追求した中望遠レンズ
「Ai AF DC Nikkor 135mm F2S」大下 孝一 著(2007/07)
http://www.nikon.co.jp/main/jpn/profile/about/history/nikkor/n32j.htm

この回も一緒に読まれるとより理解が深まります。
第三十夜 大口径中望遠レンズ
「Ai Nikkor 135mm F2」大下 孝一 著(2006/10)
http://www.nikon.co.jp/main/jpn/profile/about/history/nikkor/n30j.htm
オートフォーカス単焦点レンズ:望遠系
Ai AF DC Nikkor 135mm F2D
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/telephoto/ai_af_dc_135mmf2d.htm

【関連記事】
『Aiニッコール135mmF2のちょっとした秘密!』(2007/06/05)
http://f2f4d1x.at.webry.info/200706/article_5.html
『デジタル時代に135mmを見直してみませんか!』(2007/07/12)
http://f2f4d1x.at.webry.info/200707/article_12.html

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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
DC 135ミリ‥‥デジタルだと約200ミリの画角ですね。西平英生さんの「からくちチェック」(CAPA交換レンズ)読み返してみたら高評価ですね。ポートレート撮影に良さそぉ‥‥なんて、考えてしまうからあぶない読み物なのですね(笑)。大丈夫です、撮影の結果も購入動機も、すべて自己責任と思っておりますです(笑)。
昇り龍
2007/08/02 23:44
昇り龍さんこんにちは!
ありがとうございます!(笑)
換算200mmでF2でボケ味が超きれい!(笑)
DC2本とも欲しくなりました!(苦笑)
これが掲載される前、最近105mmのDCで
美しい写真を撮っているかたのブログをみつけて
きになっていたところに、これですよ!(笑)
ささサンもこれを読んで買ってしまったのかな。
会報誌をサービスで読んだと言ってましたから!
からくちチェックでも高評価ですか!
危ない読みものでしょう!衝動はぜひおさえて
ください!(笑)
blog管理
2007/08/03 00:39
お早うございます。35mm換算で200mm程になりますが、APS-Cが標準になった昨今望遠側でのメリットがあると伺えます。しかし、この手のレンズはやはりフルサイズでと臨んでいるユーザの方はたくさんいると思います。勿論、そうでない方もおられると思います。でも、一個人としては・・・やはりフルサイズ機と一緒に見てみたいと思いますね。
ハードロック大ファン
URL
2007/08/03 05:48
中望遠ファンのささです(^-^)
危険な読み物ですよね<千夜一夜
DC135mm、デジタルで使うと面白いですよ!
特に今はライブビュー機能を使えるデジイチだとリアルタイムにボケを確認出来るので魅力倍増です。
思い切りリア側にしてソフトフォーカスっぽく・・なんてことも確認しながら楽しめます。
私がこのレンズを購入したのはもうだいぶ前ですが、今回の記事を見てますます好きになりました!
DC100mmも魅力的ですが、Fマウントの100mm前後のレンズだけで一体何本あるやら・・という状態なので購入の可能性は低いです(笑)
ささ
2007/08/03 14:53
私もDCニッコール2本とも欲しいです(笑)
昨年AF85mmF1.4を買ったとき、将来ディスコンになるまでに買っておきたいレンズとしてこのDC105mmとDC135mmもリストアップしていたのですが85mmを買った時点で先立つものがなくなってしまいました(ToT)
それぐらい欲しかったレンズなのに、欲しいレンズベスト10の記事を書いたとき、このレンズのことを書くのをすっかり忘れていました(^o^;
ニッコール千夜一夜を読むとますます欲しくなってしまいますねぇ。
お願いですからニコンさん、まだまだディスコンしないで下さい(笑)!
yamataka
2007/08/03 14:54
今晩は!もってます、DC135 F2.8重宝してます。
せいちゃん
URL
2007/08/03 16:09
ハードロック大ファンさんこんにちは!
ニコンユーザーで現在DSLRを使っているひとは
フルサイズがでて入手できれば1本で2度おいしい
レンズの代表になると思います!(笑)
おっしゃるとおりで、フルサイズで使ってみたい
レンズですよね!
blog管理
2007/08/03 16:14
ささサンこんにちは!
千夜一夜はブログで取り上げるようになって改めて
読み直していくうちに、どんどん深みにはまって
しまいました。(苦笑)みなさんに本も薦められ
ましたし!
なるほどです!そうか!1DMK3のライブビュー
で文字通りライブでボケ味の変化をみることが
できる!なるほど〜!(笑)感心しきりです!
この記事を会報誌でみての購入ではなかったの
ですね。失礼しました!
可能性は低いですか。ディスコンになったら即購入
ですね!(笑)
blog管理
2007/08/03 16:22
yamatakaさんこんにちは!
リストから抜け落ちていたとは!(苦笑)
もう一度欲しいレンズ特集を組みなおして改訂版を
書いてください!(笑)きっとみなさんまた盛り
上がってくれると思いますよ!そして購入計画も
それに連動して特集してください!購入計画は
新レンズが発表になってからですかね!
ほんとディスコンにしてほしくないですよね〜!
DC2本とも欲しいので!(笑)
blog管理
2007/08/03 16:27
せいちゃんさんこんにちは!
お持ちだということは知ってますよ〜!(笑)
コメント直しておきましたよ〜!
いきなりこのレンズをチョイスするあたりなかなか
レンズ選びの見る目があるなと思いました!
blog管理
2007/08/03 16:30
ディスコンになっちゃったら買えないんじゃあ・・
私は基本的に文化存続のため(?)に新品で買えるモノは買えるうちに新品で買うのがポリシーですが、近年は魅力的なレンズがバタバタとディスコンになってしまいましたねー・・
ささ
2007/08/03 16:59
ささサンどうも!
135mmF2のような例もあることですし!(笑)
あのときは、まだぎりぎり中止前でしたっけ。
ささサンなら買えちゃうんじゃないかと思い
ました!
いいですね〜、そのポリシー!自分もそうありたい
と思いますけど、なかなか。(苦笑)
それにしても、もったいないですよね。
ディスコンにするにはほんともったいないと思う
レンズがなくなりますね。。。
ところで、40Dの写真リークですかね!
blog管理
2007/08/03 17:37
そういや135mmはギリギリディスコンになったかどうか、という時期でしたね!どなただったか、強烈なプッシュがありましたっけ(笑)

あの時は実はDCを買うかAiを買うか悩んでいて、最終的にはケイさんに背中を押された気がします。おかげで後悔せずに済んで感謝していますよ!
ささ
2007/08/03 17:40
ささサンどうも!
強烈でしたか!(笑)押し付けがましくならない
よう、きをつけていたつもりだったのですが。。
(苦笑)
そういういきさつがあったのですね!とりあえず
先に、Aiを買っておいてよかったですね!
このレンズだけは買えるのなら買っておいたほうが
いいと思いまして、ついプッシュしたようです!
(苦笑)でも後悔されていないとのことでよかった
です!安心しました!(笑)
blog管理
2007/08/03 17:47
中望遠、TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO1:1
は、それにあたりますか?
大学の授業に幼稚園児童が参加しているようで小さくなっておりますが^_^;
135mmというはんぱな数字に、意味があるのですね?
あ。
また、ピント、はずれてますね。
aya
2007/08/05 12:10
ayaさんこんにちは!
90mmは中望遠の範囲に入りますよ!
特にKissに付けると144mm相当になる
ので、この135mmと同じような感じで使え
ます!135mmという一見中途半端な数字は
ごく簡単に説明するとその昔レンジファインダー
カメラ(ライカのMシリーズなどのカメラ)の
望遠レンズとして精度が保てる一番望遠側の焦点域
でした。その後一眼レフが開発されそのレンズを
一眼レフ用に転用したことで、135mmという
レンズが今も使いやすい焦点のレンズとして残った
わけです。カメラの歴史も勉強するとおもしろい
ですよ!
blog管理
2007/08/05 16:45
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